みなさまこんにちは、もつでございます。
今回はEWIの奏法研究、クロスフィンガリング練習に向けた準備練習です。
みなさま「クロスフィンガリング」はご存じでしょうか?(存じ上げないという方は、この後の説明をご覧ください)
名前の通り指が交差するような運指のことで、苦手な方が多いです。
そんな難しいクロスフィンガリング、練習メニュー自体は巷に溢れていますが、私がレッスンする際には独自のトレーニングメニューを作って活用していました。
今回は、そもそもクロスフィンガリングとはなんぞやという話から、私がやっていた練習メニューのご紹介までいろいろと書いてみます。お付き合いください。
そもそもクロスフィンガリングって何ぞや?
クロスフィンガリングという言葉を日常で使うことはないので、知らない方も多いかと思います。
楽器を専門でやっている私でさえ、「昨日クロスフィンガリングがさ〜」なんて話はしたことがないので、アマチュアの方は知らなくて当然くらいの単語です。
クロスフィンガリングとは、人差し指と中指の押し離しが同時に発生する運指のことです。例えば、以下のようなパターン。
この場合、「人差し指を離して、中指は押さえる」「中指を離して、人差し指は押さえる」という動作になります。
このように、片方の指を押して、もう片方の指は離すといった交差する動きを「クロスフィンガリング」と呼ぶのです。
基本的には「シ・ド」を行き来するときや「ファ・ファ♯(ソ♭)」を行き来するときに使用します。
なぜクロスフィンガリングの練習が必要なのか
なぜクロスフィンガリングが難しいのか、それだけを取り出して練習しなくてはならないかというと、押し離しのタイミングがとてもシビアだからです。
例えば「シ→ド」の動きの場合、中指がキーに触れる前に人差し指が離れると、中指と人差し指どちらも離れた状態(ド♯の運指)になってしまい、ド♯の音が鳴ってしまいます。
はたまた、人差し指が離れるよりも先に中指がキーに触れると、人差し指と中指どちらもキーに触れている状態になり、ラの音が鳴ってしまいます。
このように、片方がキーから離れるタイミングで、もう片方が同時にキーに触れなくてはならないため、クロスフィンガリングはとっても難しいのです。
※文章だと分かりにくいと思うので、実際に試してみてください!
一般的なクロスフィンガリングの練習
クロスフィンガリングの練習としては、上記のようなものがあります。
「シ・ド・シ・ド」とか「ファ・ソ♭・ファ・ソ♭(ソ♭≒ファ♯)」をひたすら行き来するような練習ですね。
テンポを落として上記の練習をしてみて、最初からうまくいけば、今回の準備運動は必要ありません。
しかし、ゆっくりやってもうまくいかない方は、今回ご紹介する準備運動をぜひ試してみていただきたいです。
クロスフィンガリング練習に向けた準備練習
まずは、クロスフィンガリングの練習がうまくいかない方向けの準備練習、その1です。
この練習では、人差し指と中指どちらも付けた状態からスタートします。
人差し指と中指を付けた状態で、人差し指を離す・付ける、中指を離す・付ける、といった動作を交互に行いましょう。
「ラ・シ・ラ・ド」や「ミ・ファ・ミ・ファ♯」のような音になるはずです。
クロスフィンガリングの練習がうまくいかない方向けの準備練習、その2です。
この練習では、人差し指と中指どちらも離した状態からスタートします。
人差し指と中指を楽器から離した状態で、人差し指を付ける・離す、中指を付ける・離すといった動作を交互に行いましょう。
「ド♯・シ・ド♯・ド」や「ソ・ファ・ソ・ファ♯」のような音になるはずです。
準備練習のポイント
このクロスフィンガリング準備練習のポイントは、人差し指や中指を、独立させて動かす感覚を掴むことです。
意識的に「人差し指だけ」「中指だけ」動かせるようになると、クロスフィンガリングがとてもスムーズにいきます。
もし交互に動かすのが難しかったら、以下のようなパターンでも良いでしょう。
人差し指だけ動かす、中指だけ動かすといったパターンです。
このパターンなら、それぞれの指を動かす感覚を丁寧に掴めます。
まとめ
今回は「クロスフィンガリング練習のための準備練習」をご紹介しました。
クロスフィンガリングは、サックスやEWI、エアロフォンをやるうえでは避けられない動きです。
しかし、苦手な方がとっても多く、特に「シ・ド」の動きができず、曲が上手に吹けないと悩む方も少なくありません。
今回ご紹介したような練習を取り入れていただくと、指の動きが少しずつスムーズになって、クロスフィンガリングもやりやすくなると思います。
練習のポイントは、とにかくゆっくり丁寧に。ぜひ試してみてください!
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