今回は、定番中の定番!セルマーのS90 180です。
定番故に、使ったことがない人にとっては気になる一本だと思います。
いってみましょう!
S90 180とは
S90 180は、1990年代に発売された、スーパーロングセラーなマウスピース。
30年経った今でも、プロアマ問わず多くの方が使用しています。
このマウスピース使っていれば、とりあえず大丈夫!
S90 180特徴としては、コントロールのしやすさ、アタックのクリアさ、明るい音色。
S80 C*と比較しても開きが狭めのため、コントロールしやすいという点があるかと思います。
マイナーチェンジについて
こちらのS90は1990年代から出ていますので、何度かマイナーチェンジがされています。
近年のマイナーチェンジでは、本体の長さが変わるというなかなか大胆な変更が行われ、さらに先端部の厚みも厚くなりました。
これにより、S90使用者はマウスピース難民になったとか…。
実際の個体を比較してみましょう。
右が2016年ごろ?に購入したもの、左が2021年ごろ?に購入したものです。
どうでしょう、違いがわかりますでしょうか?
古いものの方が胴部分が若干短いのです!そして写っていませんが、先端が薄いです。
逆に新しいものは長く厚いのです。
これにより、音がまろやかになったというと聞こえはいいのですが、
ちょっと抵抗感強くなったというか、なんだか音がこもりやすくなったというか…
ということで合わせるリードも変わってしまい、結構苦労された方もいらっしゃったようです。私も、最近買い替えて一時期苦労しました…。
レビュー
さて、気を取りなおして、S90の使用感・レビュー
このマウスピースのいいところは、音色が作りやすいこと、そして諸々【平均的】であるということです。
ずば抜けた個性は正直ありませんが、やっぱり今の時代に合う非常に美しい音が出せるというのがとっても良いんです。
多くのプロが使っているのはやはりその点で、音色が作りやすいんです。どの楽器を使っても、伸びやかで柔らかく、でもぼやけない美音が作れるんです。
そして開きの広さや、先端部分の厚み(咥えた感覚)、息の通り具合などが非常に平均的なんです。これも大きい。
私は3〜4年ほど170を使っていましたが、170が他のマウスピース(他社含め、クラシック向けのマウスピース)よりかなり開きが狭いというところがありました。
開きが狭いと、どうしても他のマウスピースを使おうとした時に、ほとんどのモデルがしんどく感じてしまうんです。
特に170は狭いため、他メーカーや他モデルに移行しにくいんです。
その点、180も狭いは狭いのですが、他モデルとかけ離れた開きではないので、移行するのもそこまで大変ではありません。
ということで、業界標準になっているだけある、という感じですね。
足りない部分
これは人によりますが
個人的には、音の薄さ・軽さが感じられるようになってきたこと。
これはS90が変わったのではなくて、今の時代、流行っている音色が一時期よりだんだん太く太くなってきた部分があるのかなと思います。
コンセプトなどはやはりS90よりも音が太いので、そういうことなんでしょうね。
そしてセルマーの特徴でもありますが、音程がバンドーレンと比べると取りにくいということ。
高音域などは、やはり高くなりやすいです。ただこれはセルマーのマウスピース全体的にそうなので、気になる方はバンドーレンの方がいいかもしれませんね。
低音も、バンドーレンと比べればやはりあたりにくいように感じます。
そしてどう吹いても大体音色は綺麗に出ますが、逆に音色の幅は狭いです。
ただコントロールのしやすさと、音色等の自由度はどうしても反比例になるので、ここは仕方のない部分ですね。
おすすめの方
ということで、S90 180がおすすめな方は
⚫︎初心者です!という方
⚫︎音色にお悩みの方
⚫︎セッティングが迷子になってしまった方
⚫︎その他、大勢
という感じです。結局、みんなにおすすめですね 笑
いろんな音が出せる、自由度高いセッティングを求める方には向きませんが、そういう方はそもそもセルマーを選択肢に入れないでしょうし。
是非、多くの方に使っていただきたいモデルですね。
まとめ
というわけで、Selmer S90 180についてでした。
何か参考になれば幸いです。
ではまた!
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